私は『忖度』だらけの毎日かもしれない
こんにちは、サチヲです。
この前、産経新聞に佐藤優さんが書いた面白い記事を見つけました。
佐藤優さんは、鈴木宗男時代に外務官僚として連座していた方で、私は『僕らが毎日やっている最強の読み方』という本で初めて知りました。
今は“作家”という肩書きですが、今流行りの“官僚”だったわけですよ。“元”ですが。
更に、その記事には流行語にもなった“忖度”について書いてありました。
評論家ではなく、しっかり現場を乗りきった“プロ”だった方の声だからこそわかりやすく、考えさせる内容でした。
少し長いかもですが、正確に伝えたいので原文そのままを載せますね。
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奇妙なのが『忖度』があたかも悪事のように扱われている。
より正確に言えば普段は気配りや思いやりと呼ばれている事柄が、事件性を帯びてくると忖度と言い換えられるようになるのだ。
政治家と官僚の関係を正さないといけないが、付き合う上で忖度は絶対に必要だ。
官僚が政治家と衝突することはよくある。
しばらくして政治家が
「あの件についてだけど、俺は気にしていないからな」
と声をかけられたとする。これを翻訳すると。
「俺には反省することは何もない。お前の方で胸に手を当ててよく考えてみるんだな」
という意味になる。
他にも。
「おたくの局長は忙しそうだな。今度、俺の方からあいさつにいくと伝えておいてくれ」
と言われれば、
「局長は俺以外の政治家のところをよく回っているようだな。俺を軽く見るとどうなるかよく覚えていろ。局長にすぐに俺のところに来るように言え」
ということだ。
有力政治家が
「俺は聞いていない」
と言うことがある。その発言を聞くと官僚は震え上がる。
「俺に相談や報告がない案件だから絶対に認めない」
という意味だからだ。
どこかの企業に対して不満を持ってる場合にも、熟練した政治家ならば、足が付くような表現は絶対にしない。せいぜい
「○○物産は行儀がよくないようだな」
としか言わない。
逆に特定の企業に好意を持っていると
「○○建設は熱心だな」
というような表現をする。
これらの永田町言語を正確に読み解き、対応することが官僚として生き残っていくための必要な条件だ。
無理筋な話に関しては、
「私は頭が悪いので先生がおっしゃっていることが何なのかよくわかりません」
といった対応をしておけばいい。
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ということですが…コレ面白いですよね。
良く考えると、私の1日は忖度だらけですよ。
朝起きたら、一緒に寝ていた娘(5ヶ月目)が泣く前に『忖度のオムツ替え』をします。
妻が起きたら、すぐに娘におっぱいをあげるので、私は妻の隣に『忖度のお茶』を出します。
そして、家を出て電車に乗った時は、『忖度の中程までお進みする』ことをして満員電車をこなします。
そして、仕事では乗せているお客様から「次の日曜日は車が使えると助かるなぁ」とボソっと言われ『忖度の休日出勤』を承諾します。
あれあれ。まだまだいっぱいあるぞ。
だって、忖度って『気配りや思いやり』ですよね。
これはもう“道徳”というか、日本人特有と言いますか、別におかしなことはしてないですよね。
加熱した報道(主に地上波と朝◯新聞等)によって情報のバランスが悪くなり、確証がないのに決めつけて見てしまう自分がいます。
なので、たまにはこのような方の記事やニュースを選んで見ないと、社会に対して偏った『忖度』をしたまま生活することになるので気をつけています。
あ。ちなみに、佐藤優さんは“政治家”には4種類いるようでして…
・能力があってやる気がある人
・能力があってやる気がない人
・能力が無くてやる気がある人
・能力が無くてやる気もない人
あと“官僚”にも4種類いまして…
・能力が高いくて倫理観がある人
・能力が高いが倫理観がない人
・能力が低くて倫理観がある人
・能力が低くて倫理観もない人
この特徴を踏まえて、今後についてこんなこともおっしゃっていました。
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「能力はないがやる気だけはある政治家(あるいはその配偶者)」と
「能力は高いが倫理観が低い官僚」
が結びつくと、国家にとっても国民にとっても不幸なことになる。
正しい政官関係を再構築するためには、政治家(特に与野党問わず若手)の能力と官僚の倫理観の向上だ。
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いやはや。
選挙でしっかり選ばないとですね。
1つ。現実的に使えそうなのがありました。
妻に無理筋なお願いを言われたら
「私は頭が悪いので妻のおっしゃっている意味がよく分かりません」
と言おう。
こんな、サンドウィッチマンの“ネタ”のようなことを言うと…ケンカになりますよね。。
結果、それでも『忖度』だらけの毎日でも良いと思いました。
ではまた。